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五方よしと言える家づくりを

今回は「これからの住宅業界の在り方」についてお話ししたいと思います。

世の中には、色々な仕事(商売)がありますが、その全ての基本的な考えの一つに、「三方よし」というものがあるのは誰もが知っていると思います。

「売り手よし」
「買い手よし」
「世間よし」

この表現は、近江商人も経営理念を表現するために後世に作られたものとされていますが、
ただ物を売り、収入(お金)を得るためだけに仕事をしていると、いつかその仕事は衰退していく・・・
それは、相手を見ずに、自分だけを見てお金を稼ごうとするからだと私は理解しています。

「相手を見ない」という事は、世の中の要望(ニーズ)や時流の変化に気づけず、
今現在は売れるものが、5年、10年先には誰も欲しいと思わない・・・

それが住宅という商品として考えたとすれば、どうでしょう・・・

住宅購入は基本的に、人生で最大の買い物・・・
生命保険まで加入して、お客様がお買い求めになる商品で、文字通り 命懸け・・・

そんな商品でありながら、施工業者のレベルの差は、天と地ほどの差があるのも実情です。

その中でも、注文住宅というのは特殊で、お客様の色々な想いが詰まった商品ですので、30年、50年、70年 先まで、見据えた提案が必要です。
口先だけで説明をして、売るような事は絶対にあってはいけないのですが、現在も、デザインやコストをメインとして住宅を販売する会社はかなりの数が存在しているのも事実です。

お客様がこれからの家づくりはどうあるべきか、全てを解った上で、その住宅を選んでいるなら、仕方がないと思いますが、大半は知らないまま、プランニング、見積り、契約、上棟、引き渡しが終了してしまいます。

例えば、

◎ 屋根が南側から北側に流れる片流れデザイン
◎ 箱型(キューブ)デザイン

・イニシャルコストを抑えたり、若者向けのパッと見おしゃれなデザインには見えるが・・・
・南側に、日差し遮蔽するもの物がないのがほとんど・・・
(夏のオーバーヒートが予想される)
・これからの国の方向性(CO²削減など)という流れでいくと、
この家には二度と太陽光パネルは載せられません・・・
電気料金の更なる高騰が予想されるのに、創エネが出来ない・・・

こんな家に代表される要注意な家(住んだら快適さに欠け、エネルギーコストが掛かる家)は今でも沢山あります。もったいない・・・
お客様が最初からそれを知っていたなら、もっと違った家を希望していた可能性は大いにあると思います。

『施工業者が、単純に家に対する勉強をしていない・・・』

という事もありますが、売り手側(自分の方だけを見て商売をする人)はコストの安い方が売りやすいので、相手が(買い手のお客様)がどんな生活をしていたのか?
というよりも、今売るのが楽な方・・・ といった基準で住宅を販売する会社も確実にいます。

これこそ「知りながら 害をなすな」( 2500年前のギリシャの名医 ヒポクラテスの誓い )

の考えを持ち仕事(商売)に向き合えない住宅会社の典型です。

■コスト面では

注文住宅を建てて、30年、50年、70年・・・と出来る限り省エネで生活できて、メンテナンスコストも出来る限り掛からず、想定される災害にも対応できるような家を造る事が出来れば、必ず、住み続けている途中で、イニシャルコストは回収できます。

■デザイン面では

家に対するあらゆる性能面(断熱性、耐震性、機能性など)を装備したとしても、かっこいいデザインは出来ます。

それは施工会社の技量によりますが、住宅業界全体が、相手(お客様・買い手)を考えた仕事(商売)をし、発展していく業界になればよいと思います。
そのために、微力ながらいろいろな活動をしていきたいと思っています。

最後に、私も共感する この業界がこれから目指すべき業界理念

『五方よし』の考え方(新建新聞社 代表取締役社長 三浦祐成 様の話から)

を紹介して終わりにしたいと思います。

「売り手よし」
「買い手よし」
「世間よし」
「地球よし」
「未来よし」

『五方よし』

最後まで目を通して頂きありがとうございました。

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