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【枯山水の家】ご紹介

今回はお引き渡し完了物件の「枯山水の家」のご紹介をさせて頂きます。

 

【住宅スペック】

木造平屋建て 142.23m2

 

UA値 0.34 W/m2K
Q値 1.26 W/m2K
C値 0.11 cm2/m2(中間測定時)
  0.16 cm2/m2(竣工時)
第一種 熱交換型 換気設備
(全熱交換タイプ)

■出逢い
このお客さまは私達三幸住宅の知り合いの方からのご紹介で、お話をさせて頂くことになったのが出逢いでした。

話をしてみると築40年くらいの母屋の建て替えを検討されていて、私が初めてお目にかかったときにはすでに「大手ハウスメーカー」と「地元工務店」を含めて数社を比較・検討されていました。
そんな中お客さまも「コレ!」といった決め手がなかったのでしょう、私達も比較・検討の一社として少しヒヤリングさせて頂くことになりました。

■ご要望
このご家族は「もし次に建て替えをするならこういう家に住みたい」という具体的なご要望(とくに奥様)をお持ちでした。それらは、

1)少ない台数のエアコンで「夏涼しく」「冬暖かい」できるだけ快適な家にしたい。
2)今まで家事が大変だった分、家事スペースとその動線を使いやすくして、造り付け収納をゆったり配置して欲しい。
3)玄関周りに中庭(坪庭)を造りたい。

ということでした。
もちろん立て替え(新築)ですのでその他細かいご要望はありますが、基本プランニングの最優先はこの3つ。

そして、このご要望を伺った私の考えは、

1)高性能住宅(高断熱・高気密・高耐震などを含む)しか現在は施工していない(=三幸住宅標準)ので問題なし。
2)家の大きさが平屋にしては大きかったので、プランニングの自由度から問題なし。(どちらかというと容易)
3)今までの同様な施工例が多数あることから問題なし。(むしろ得意)

こういった話をしながら、私達が手掛ける物件(現在すでに住まわれている物件、工事中の見学会)をいろいろ見ていただき、お客さまのご要望を深くヒヤリングしていきました。

初めてお話をさせて頂いてから3~4ヶ月経った頃には、大手ハウスメーカーと三幸住宅の2社に絞られていて、最後は「家の仕様」と「性能」に対しての圧倒的な「コスパ」差で、私達三幸住宅を選んで頂きました。

■設計コンセプト
実際に設計する中でこのご家族の生活スタイルは……

・ご主人 → お友達も多く、人がよく集まる家だということ
・奥様 → お着物・お花が大好きで、いつもそれらを飾り楽しみたいということ
・息子さん → プログラム関係のお仕事をしていて、ゲーム・映画が好き。休みの日にはそれらに集中したいということ

大まかにはこんなことを中心に考えながら、家の間取りを考え、各性能面とのバランスを整えていきました。

[外部・玄関フロア]
最終的には東西に15mを超える平屋になった(※1)ので、外部から室内に入る際、正面(南側)階段、左右(東西側)はスロープを採用しました。
これにより、今後の生活の変化に十分対応することが出来ます。
※1 南面がこれだけ採れると冬はほぼ無暖房でも大丈夫なくらいにまでなりますが、夏の配慮がかなり必要です。

 

 

[玄関ホール]
玄関ホールの土間部分を5帖、上がり端廊下部分も畳敷きで5帖確保し、そこに作り付けの下駄箱とお客さま用の畳ベンチ、造作デザインテーブルを置いてあります。

このお宅に来客があった場合には、お茶を飲んだりお話をしたり、時にはお酒も……。こんなことが室内に上がらずに出来ることで、来客者も住まい手家族も、少しでも気を使わずに過ごすことが出来るようにしました。

かつ正面のすだれロールスクリーンを2箇所、互い違いに下ろすことによって玄関ホールの空間を視覚的に区切り、1つの個室のように出来ます。

 

 

このすだれ状のスクリーンを使うことにより、その先の景色が少しだけ見え隠れして、
「この向こう側はどうなっているんだろう?……」
と興味をそそる演出効果があるとともに、スクリーンの取り付けを互い違いにすることで、2箇所下ろした状態でも生活動線の邪魔をしない設計にしています。

[和室]
和室は玄関正面に配置してあり、ロールスクリーンを上げると、ホールの5帖と合わせて13帖となります。

 

これはこの和室の使い方により設計しました。

・和室は年に1、2回の親戚・兄弟が集まるときに使う程度……
・その他は着物やお花を季節によって飾りたい……

そんなご要望から、飾った着物・お花はせっかくなので来客者からも見えるような形にして、室内デザインやインテリアの一部になるようにしました。

華やかなお着物を飾るところなので、和室の仕上げの基本はオーソドックスな仕上げにしながら、少しデザインアレンジを加えシンプルにし、照明も明暗のコントロールが出来る間接照明を中心にまとめました。

 

和室から玄関を視ている様子

 

さらにこの和室には、

造り付け仏壇

 

着物用造り付け桐箪笥

 

 

玄関ホールのテーブルと同じデザインの造作座卓

 

この和室にはさらに続きがあり、設計メインコンセプトのひとつでもある坪庭(枯山水風)が高断熱ガラス(FIX)の向こうに広がります。
写真ではうまく伝わらないかも知れませんが、この坪庭は玄関ドアを開けたときから一望することが出来、季節によって「モミジ」「ナンテン」の葉の色の変化が、風景画のように来客者の目さえも楽しませてくれるように設計しました。

 

 

[玄関ホール周り、その他]
玄関右手すぐにお客さま用のトイレがあります。

このスペースは玄関ホールと続き間になっていて、室内に上がらなくても土間部分から見通せますので、床は畳と色合いを統一させるために「藤タイル」で仕上げ、手洗いスペース全体も和の雰囲気で仕上げました。
お客さまがトイレに立ったときにも、トイレ横(突き当たり)の小さなFIX窓から坪庭が見られるようになっています。

 

 

[デジタルルーム]
徹底した拘りは、実はこの部分が一番かも知れません。

この部屋は「白一色」で統一した息子さんの趣味の部屋……。
海外からお客さまご自身が取り寄せた機器の数々があり(※すべての配線をピンポイントに施工してあります。)電動で上下に昇降するモニターテーブルに、モニターだけでも5台、高性能プロジェクター(天井吊り)、お客さまご自身が組んだフルタワーPCが2台、高性能BOSEサラウンドスピーカー、YouTube撮影用マイク、最新のゲーム機2台などなど……。

ベッド周りにも壁掛けブラケットアームが2箇所付いていて、寝ながらでもiPadなどを見ることが出来ます。

白で統一した理由のひとつは、プロジェクターから投影した映像を壁に映すためです。

いろいろな意味でこの部屋の施工は、一から十まで大変でした。(棟梁の岡元もがんばったと思います……。)

 

 

[LDK+家事室]
このLDKは家事室も兼ねていて、洗濯機の設置してある脱衣室まで一体として使えます。(約38帖)

このスペースで洗濯物の室内干しからアイロン掛けまで、すべての家事が完結するようにしています。
洗濯物の室内干しについてはエアコンの設置位置を計算し、冬の室内の加湿に貢献できるよう計算を掛けています。

また万が一の来客の際には、その生活感を少しの動作で消せる(隠せる)ように考えました。

 

 

[その他]
その他の部屋は個室となります。

三幸住宅の価値観での家づくりに共感してくださった方がお客さまになって頂けるのですが、この「枯山水の家」も私達造り手はお客さまのご要望を出来る限り詰め込みながら、耐震性能や温熱設計をしました。

これからこの家で30年、40年、50年と心身ともに健康で楽しく暮らしていって頂ければな……と思っています。

本当にありがとうございました。お客さまへ……。三幸住宅一同

それでは、いつも通り建物が一番美しく見える「昼と夜が入れ替わる時間」に撮った写真を紹介して「枯山水の家」のご紹介を終わりたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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